美容師業務委託を他の業界ではフルコミと言います(フルコミ美容師)

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2018.1.4更新:美容師業務委託契約書ひな形改訂版2018年はコチラです!

 

美容業界では、業務委託という働き方の方法を、「業務委託者」や「委託スタッフ」という言い方が多い気がします。

 

他の表現をいくつ聞きますが、結局のところ全て業務委託契約書が大元になった加工品や模倣品のはず。

 

もちろんフリーランスという形式は全く異なった契約書であり、働き方も業務委託とは全く異なります。

 

美容業界で「業務委託」って、なんだかカッコよくはない?気がしませんか?w

 

ましてや言葉の響きとしても、美容室社長側から連想させるのは、「ドライな感じ」だったり「勝手なイメージ」だったり、「仕事の質が謎?」だったり、あまりいいイメージが沸かないのかもしれませんね。

 

もしかした、現にその想像通りの事もきっと多いでしょう。

 

今回の記事は、他業界に目を向けるとどんな言い回しで、どんな仕事のやり方をしているのか?という事を書こうと思います。

 

美容業界では全く使われていない業務委託と同じ言葉「フルコミ」

 

私が所属している保険業界では、少し前までこの「フルコミ」がスタンダードな働き方だったと思います。

 

保険業法が改訂され、この「フルコミ」という働き方に規制がかかり、今では「フルコミ風」の様な給与制度に変更を余儀なくされ、各社一斉に規定を変更しました。

 

フルコミじゃねーとやってらんねーよ!」

当時こんな声があちこちから聞こえました。

 

美容業界は金融庁管轄ではなく、厚生労働省管轄での業種ですから、この「フルコミ」という働き方が美容室では合法ですから、我々保険業界からすれば「とてもうらやましく」思える。

 

保険業界で「フルコミ」に規制がかかった途端、モチベーションが下がった人が多くいました。

 

フルコミとは、フルコミッション(完全歩合給制)の略です。

 

私も美容業界に長く携わっていますが、この表現を一切聞いたことがありません。

 

「業務委託=フルコミッション(完全歩合給制」

 

少し響きが違う気がしませんか?

 

注意したいのは、フリーランスとフルコミッション(完全歩合給制)とは全く異なります。

 

フルコミッション(完全歩合給制)を略してフルコミと言っているのですが、「フルコミ=フル込み=全部入りw」ではありませんからねw

 

en転職に分かりやすい記事があったのでリンクしておきますね。

en転職記事から引用

(1)報酬について

フルコミッションとは?フルコミッション(完全歩合制)のメリットは何を置いてもまずは報酬です。たとえば、事業用地等の高額な不動産を扱うフルコミッション営業の場合、仲介手数料の40%~50%程度が歩合報酬率として設定されることが一般的。一度の取引を成功させると数百万円~数千万円の報酬になることも。一会社員では得難い報酬獲得に繋がります。

デメリットは、成果が出なければ収入がまったくないということ。その間の生活費は貯金を切り崩すなど、自分でなんとかするしかありません。また、契約によっては業務に関連する諸経費(ガソリン代・通信代・印紙代・チラシ広告他)を自分で負担する場合もあります。企業側で諸経費を負担してくれる場合もありますが、その分報酬率が下がる仕組みになっています。成果がなかなか出ない時に、生活をどうするか、重要な問題として事前に検討しておかなくてはいけません。

(2)時間について

時間の使い方は自分の裁量に任されます。何時から働くのか、何曜日に休むのか、決定するのは全て自分。あるフルコミッション営業の女性は、報告やミーティングのために会社に赴くのは週2、3回。他の日は基本的に客先へ直行直帰し、残りは自宅で仕事をするスタイル。そのため、家事や子供のための時間が上手く取れるようになったと言います。

しかし、数百万円~数千万円の報酬を得るためには、相当の時間をかけて準備や提案、交渉を行ない、成果に繋げていく必要があります。交渉が難航・失敗するリスクも踏まえて複数の案件を同時進行と、寝る間もないほど仕事漬けの毎日….という方もいるほど。自由だ!と浮かれることなく冷静に時間の配分を考える必要があります。

フルコミッションでの働き方はイメージできましたか?もし挑戦したいという方は、見返りの大きさだけに目を向けず、厳しい一面もしっかりと理解した上でチャレンジしてくださいね。

 

 

美容師フルコミは媒介契約に近い

 

美容業界では、業務委託としての働き方や、フリーランスでの働き方の言い方として、さまざまな表現方法があります。

 

・プロ契約

・パートナー契約

・アーティスト契約

などなど

どんな契約タイトルを付けるかが重要ではなく、何の目的の為の契約書なのかが重要ははずです。

 

業務委託としての働き方では、売上はいったん全額本部に入金され(売上計上)、契約書に基づいた%を報酬として支払う事で、業務委託契約のお金の流れになるのですが、フリーランスの場合は全く異なり、売上は全額美容師個人の売上に計上し、本部には契約に基づいた店舗利用料などを支払うので、お金の流れは全く違うという事になります。

 

業務委託(フルコミ)=「本部売上計上✕定めた報酬割合(%)」=美容師報酬

 

フリーランス=「美容師全額売上計上ー本部へ定額(原則)支払い(流動費別)」=差額が美容師所得

 

ごく稀ですが、フリーランス形式で行なっている美容室で、売上を全額本社計上してしまって「大怪我」した美容室がありました。売上を全額本社に入金する場合は、あくまで「預かり金」のはずですから「売上」ではないですね。

売上を預かって、美容師さんの経理代行をするのであれば、その経理代行費用を差し引く事はできますが、知らないでやってしまうと本当に大怪我をするので注意が必要です。

 

売上と預かり金を混在させてしまい、過去ニュースになりました。

 

エステ業界の大型倒産の時、預かり金を単月売上計上してしまい、キャシュフローが悪化した結果、大型倒産となったわけですね。

 

昨今IT業界出身で美容室を展開したいと考えているシェアサロンに私は絡んでいないので詳しくは分かりませんが、シェアサロン形態で決算書上の売上を上げるというのは、転借契約に基づいた「家賃収入」が主だった収入でしょうから、「真っ白」な決算書上で大きな売上を作る事はかなり難しくなるでしょう。

 

とはいえ、「某決済方式」や、あの手この手の「手段」は簡単に想像がつきますがw

 

保険業界に置き換えると、美容業界で行なっている業務委託という働き方の経営運営では、「媒介契約」に近い感じになるはずです。なぜならば、先に書いたお金の流れが理由です。

 

 

美容業界と保険業界の契約の類似

 

 

美容業界に特化した保険代理店で、プロ代理店であり且つ乗り合い代理店は、日本全国でREPSS(レップ)社の1社しかないと思いますが、REPSS(レップ)社は、生命保険会社12社、損害保険会社6社と契約をしているのですが、生命保険会社=媒介、損害保険会社=代理、という縮図です。

 

REPSS(レップ)社は、生命保険会社12社と損害保険会社6社と契約をしていますが、複数の保険会社と契約を業務遂行をするには、資格が必要です。

 

この複数の保険会社と契約をし、業務遂行する事を「乗り合い代理店」というのですが、この表現がなぜこんなダサい言い方なのだろう?とあらためて思うw

 

媒介と代理は、似ていて全く違います。

 

この違いを上手に活用すると、働き方の幅が少し増えるのかもしれません。

 

そして、美容業界での「業務委託」という言葉や「委託美容師」という言葉を、表面的な話ですが「フルコミ美容師」と言うだけで、聞いた印象も少し変わりますよね。

 

言い方だけを変えても、実は仕組みが変わる訳ではありません。

 

保険業界という、美容業界の隣の業界にいる1人として、美容業界以外の他業界では「業務委託」ではなく「フルコミ」って言ってますよ〜と言う事です。

 

・フルコミ=フルコミッション(完全歩合給制)=業務委託報酬

・フリーランス

 

フルコミ美容師

 

もしかしたら「フルコミ美容師」という名称で、新たな美容室の展開は十分にあり得るでしょう。

 

事実、私のとこへ美容室開業や店舗展開の相談、美容室フランチャイズ仕組み作りでは、美容師さんだけではなく、他業界からチャレンジしたいと考えている方からの相談も多くあるのが特徴かもしれません。

 

フリーランスで「フルコミ美容師」なんて発したら、この人何も知らないで契約している人なんだなと思われてしまうので、くれぐれも安易に使う言葉ではありません。

 

言葉の印象って大事ですよね。

 

2018.1.4更新:美容師業務委託契約書ひな形改訂版2018年はコチラです!

 

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この記事を書いた人

下道 勝
下道 勝取締役会長兼務代表取締役
美容業界特化型保険代理店REPSS(レップ)株式会社の取締役会長と、美容師教育プランニング・美容室事業設計のアドバイザリー業務を運営するNAPIAS(ナピア)株式会社の代表取締役をしている、下道 勝(シタミチ マサル)が、日本全国の美容業経営者に向けた、情報ブログサイトを可能な限りの範囲で更新しているブログです。 日々営業活動をしている中で、美容業経営者の「なぜ」に対し、協会認定ファイナンシャルプランナーとしての情報が満載です。 これから美容業経営者を目指す方、現在美容業経営者の方に対し、情報を発信していきます。