いつの間にか増えている負担@REPSS(レップ)吉里
何かに全力で取り組んでいる姿を見ると自然と応援したくなります。
親バカな話ですが、5歳と3歳の子供たちが最近、自転車に夢中です
まだ補助輪をつけてではありますが、必死に乗りこなそうとしている姿に癒されています。
お兄ちゃんと同じ遊びがしたい3歳の長女。
自転車が乗れることが楽しい5歳の長男。
はじめは、自転車をこぐという動作もわからない長女。
隣で自転車に乗り実演してみせる。
長男も隣で実演してくれます。
長女を自転車に乗せて、ペダルを漕ぐ感覚をつかむ練習をする。
失敗。失敗。失敗。何度もこけたり、できなかったり。失敗の連続。
それでも乗りたいという一心で頑張る。
失敗から何かを感じ取り、次に繋げる。こんな小さなこどもたちでもやっている。
小さい失敗を重ね、今ではちょっとした坂道も一人で登れるように上達しました。
子供を育てているつもりが、本当に学ばせてもらったり、気づかせてもらったりしています。
いつの間にか増えている負担
話はガラッと変わりますが(笑)、以前にブログでも取り上げましたが、石油や牛丼の値段のUPや木材などの材料費の高騰など、近年価格の改訂が続いています。
美容室の経営者であれば、経費をどれだけ抑えるかについて、日々考えられている方も多いと思います。
美容業界の場合、経費の多くを占めるのは人件費です。
毎年10月に各都道府県ごとに最低賃金が発表されますね。
この最低賃金は、年々上がり続けています。
参考例として、下記に過去15年の東京都の最低賃金の推移をまとめてみました。
H19年 739
H20年 766
H21年 791
H22年 821
H23年 837
H24年 850
H25年 869
H26年 888
H27年 907
H28年 932
H29年 958
H30年 985
R1年 1013
R2年 1013
R3年 1041
15年前の739円とくらべると、140.8%UPです。
ちなみに平成元年の最低賃金は525円でした。198.2%UPなので約2倍ですね。
よく美容室の経営者さんとの打ち合わせで、人件費について話をすることがありますが、一昔前では考えられないくらい負担が増えています。
例えば、月間労働日数22日のアシスタントの人件費で比較してみましょう。細かい手当てや交通費などは割愛します。
H19年だと 22日×8時間×739円=130,064円
R3年だと 22日×8時間×1041円=183,216円
差額:5.3万 年間63.6万の負担増
スタッフ一人で約63万の負担増なので、2名だと約126万、3名だと約189万の負担増です。
社会保険の負担
賃金に関する負担はそれだけではないですよね。
美容業界でも当たり前になってきている「社会保険」。
社会保険加入の有無が新卒採用に影響する時代になり、社会保険が経営に与える影響も大きくなっています。
この社会保険の健康保険料率や厚生年金料率も15年前(下記参照)と比べるとUPしています。
15年前 健康保険料率 8.2%
現在 健康保険料率 10.0%
参考:協会けんぽホームページ
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g7/cat330/hokenryouritunohennsenn/
15年前 厚生年金料率 14.9%
現在 厚生年金料率 18.3%
参考:日本年金機構ホームページ
https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/ryogaku/20140710.files/20210319.pdf
健康保険料は1.2倍に、厚生年金は1.22倍とともにUPしています。
社会保険料のUPは、従業員個人の負担が増えるだけでなく、事業主の負担も増えますよね。
社会保険加入が与える金銭的な影響
15年前だと社会保険の負担は8.2+14.9=23.1%
会社負担を半分で計算すると11.65%。
現在の負担は10.0+18.3%=28.3%
会社負担を同じく計算すると14.15%
H19年の基本給(手当て除く)が 130,064円だったので
この場合の社会保険負担(11.65%)は15,152円。
同様にR3年は183,216円なので、この場合の社会保険負担(14.15%)は25,925円。
両者の差は、月額10,773円になります。
月間労働日数22日のアシスタントのスタッフを雇うコストが15年前と比べると最低賃金で5.3万UP、社会保険料の負担で約1万UP、合計6.3万(年間75.6万)のUPになります。
今後も最低賃金、社会保険料は上がっていくことが予想されます。
予想されることに対して、とれる対策を今から計画立てて準備していく必要がありますね。
キャッシュレス化
実は最近、増えている経費の一つとして決済手数料があります。
国が進めていたキャンペーン効果とコロナ禍で接触を少しでも避けたいお客さんのニーズもあり、急速にクレジットカードやPAYPAYなどでの支払いが増えた美容室が増えたと思います。
高単価の美容室であればあるほど、その傾向は強いですね。
売上の半分がキャッシュレス決済なんてことも出てきています。
この流れは、今後も続いていくと思います。
キャッシュレス決済には、手数料が発生します
VISA、マスター、JCBなどブランドごとに手数料は異なりますが
メジャーなVISAだと1店舗の場合3.2%前後が多いのではないでしょうか。
この手数料も売り上げが上がるほど、軽視できない金額になります。
この手数料は決済代行会社に交渉すると安くなる場合があるので、交渉していない方がいれば一度交渉することをオススメします。
状況に合わせた対策
時代の変化とともにいろいろな環境や負担も変化してきています。
最低賃金や社会保険などの国の制度については、抗うことは難しいですが、負担を軽減することは可能です
過去に社会保険を軽減する対策について記事にしたものがあるので、参考にしてみてください
美容室社長の給与が60万前後の方は「福利厚生費の節約」効果大です!
経費を抑えることには限界があるので、同時に売上を上げる方法も一緒に考えていく必要があります。
それぞれの美容室の状況や考え方によっても対策が異なります。どこから手をつけていいか分からない場合は、気軽にご相談ください。
この記事を書いた人
- REPSS株式会社に属し「美容業界に特化」して、経営・法律・税務・資金・制度を中心に、美容業界のライフプランナーとして全国の美容師さんと会い続けています。時には出店相談・お金の相談、時にはトラブル相談・離婚相談など、美容業界で起き得る事案や不安に対し、信頼できる人脈と多くの場数が経験値となり、お客様とのパートナーシップが生き甲斐です。
ブログでは、「見といてよかったわ~」「なるほどね」
と思ってもらえるようなお役立ち情報を発信して、皆様のサロン運営に役立てていただければいいなと思っています。
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