美容室2号店を店長に譲ってFCにしたいという相談

今年はとっても多いこの様な相談。コロナがあったからではなく、コロナ前からなんですが、コロナがきっかけで加速した感もある感じがします。美容室社長も、ぼちぼち先を考え始めたのでしょうか??

 

仮に美容室1店舗経営でも、仮に美容室2店舗でも複数店舗でも、大きな問題は特にありません。

 

相談者の考えや、現在の美容室のあり方次第で、どの様な形が合うのか?または新たに作り出す必要があるのかは、会って話してみないと分かりません。

 

形にする事が目的ではなくて、どの様な未来に向かって進んで行くかの手段なので、今までにこれは絶対に無理だな〜って事が現段階ではありません。結果的に、何かしらの形にはなっていて、その仕組みをより良くしていくには、その仕組みを「育てていく」気持ちで取り組んでいけば、リスクも極めて少ないと思うのです。

 

美容室社長45歳のこれから

5年前まではイケイケだったそうです!あ!今回の記事は相談くださった美容室社長に了承を得て記事にしています。

 

振り返ってみると、今までに作った美容室は合計で6店舗で、そのうちの4店舗は店長に譲ったり退店したりと、なかなか波乱もあったそうです。

 

そして現在2店舗の美容室を経営している中で、20代前半の若手スタッフとの年齢ギャップを感じたり、ベテラン陣はこのまま今の会社で頑張ってくれると頼もしい話もあったりと、年齢層も幅広い一見良いサロンの様に思えます。

 

しかし相談者の美容室社長の内心は少し不安もあるそうです。それが5年後やもっと先の事。

 

若手美容師とのギャップに悩む美容室社長

肌感覚で全く通用しない、自分が若かった頃の話。練習の事も、仕事後の飲みの事も、休みの事も、給与の事も、何も通用しないというか、今ではパワハラで片付けられてしまいそうな事ばかりらしい。

 

うんうん私には分かりますw

 

とにかく関係性創りに苦労が絶えないとの事。まーそれが仕事といえば仕事なのでしょうけど。

 

美容室の教育で、最近では丸2年経って3年目にはジュニアスタイリストデビューという美容室も多い気がします。昔は4年とか5年とかが当たり前だった話も聞きますが。そうもしないと離職なんて事にも関連付くのかもしれませんから、苦肉の策かもしれませんね。

 

若手美容師が、ベテラン美容師に比べて圧倒的に高い技術を持ち合わせている事があります。それが情報収集力。

 

SNSを使いこなし、仕事で発信を嫌がる若手もいますが、暇さえあればTwitterを見ていたり、他のSNSをチェックしている速度はベテランよりも圧倒的でしょう。だからこそ、少々厄介な情報収集も自然とできてしまう。

 

キャリアを積んだ美容師のこの会社でがんばります

これは嬉しいですよね。私もレップのスタッフから直接言われたら嬉しいし、50に近くなるにつれ涙もろくなったので、ヤバいかもw

 

この言葉をもらったからには、責任重大ですよね。さてこの先どうしましょうか?

 

一緒に頑張っていくにしても、それなりに仕事を用意する必要もあるでしょうし、もちろんサロンワークが中心ですが、過去ブログで「実力と体力が反比例する」と書いた事があります。

 

この先単価を上げていく必要もあるかもしれませんし、社内の教育をするのであれば、若手との年齢ギャップに抵抗感を薄めていく必要もありそうです。

 

いずれにしても、ビジネスパートナーとして一緒に成長していく為に役割分担ができる程、仕事を生み出したり考え出したりする必要もありそうですね。

 

美容室2号店を店長に譲りたい

今回の相談者の美容室2号店は、オープンしてから3年目。まだまだキレイだし、お客様も安定してきている良い美容室です。本店はオープンして10年を超えた、そろそろ部分改装でもしたいなーと思ったりする経年劣化は正直ある感じ。

 

2号店の店長は30代半ば。この店長がもし仮に退職すると言ってきたら、正直厳しい状況になるかもしれない。可能性はゼロではない。この会社で頑張ります!と言ってくれる美容師さんがいても、考え方が変わる場合だってありますよね。しかもちょっとした事で。

 

Twitter情報でも、美容学校時代の同期にしても、独立した話も聞けば、業務委託で稼いでいるという噂を聞いたりと、誘惑は24時間絶えず収集できてしまう時代。

 

美容室社長からの相談は、先手を打ちたいと考えた様です。

 

店長が独立するよりメリットのある形

今回の相談者でもある美容室社長からのオーダーはこうでした。

 

「店長が独立するよりメリットのある形と、会社にとってリスクの低い形を考えて欲しい」との事。

 

そんな都合のいい話はあるのか?とも思いますが、考えてまずは「机上論」を作ってみないと分かりませんよね。考えっていつだってまずは机上論なんです。頭の中にあるイメージを書き出してみる。それがイケるのかイケないのかは別物として。

 

メリットだらけの計画書なんてのは作れないでしょうけど、お互いのリスクを最小限にする為に、どう考えるか。美容室社長の意見を最大限取り入れながら、時には美容室社長の意見を少し変化させてみたり。

 

美容室経営コンサルにはできない事

美容室経営コンサルの方って意外と多くいる気がします。きっとすごい実力をお持ちの方もいるんでしょうね。

 

その多くのコンサルの方々で聞いたことがあるのは、美容室は人がすべてなのでスタッフの育成だったりコーチングだったりモティベーションだったりとさまざまですよね。言い換えれば、スタッフに対するコンサル業務が中心なのかな。

 

私の場合コンサルではないのですが、美容室社長からの相談がとても多くて、美容室のスタッフさんと直接マンツーで話す機会はほとんど作りません。むしろ、スタッフさんと話して欲しいという依頼を、基本的にお断りさせていただいています。

 

私は保険屋でありながら、美容室社長とのパートナー的存在と、圧倒的に美容室社長との面談数があるのでとても現実的です。そして時に美容室社長に厳しい意見も言います。

 

ひとつ例に出すと「1日でも早く閉店するべき」と話した美容室社長から、先日感謝の電話をいただきました。

 

「あの時、下道さんから言われた言葉で決心できました。」

「今は気持ちも持ち直して頑張ってます。」

 

私が本気で考えた結果の言葉でしたが、もしあの時「頑張って」と無責任に言っていたら今頃どうなっていたでしょうか。少し言い過ぎかもしれませんが、本気で考えた事をそのまま言わせてもらわせて、一緒に深夜まで何度も何度も話し合ったから言えた事なんです。言うかどうかも迷いましたが。

 

美容室社長のアドバイザーとして

「店長が独立するよりメリットのある形と、会社にとってリスクの低い形を考えて欲しい」

 

その美容室の歴史も今も未来も、徹底的に知る必要もあります。どんな関係のある会社との取引や、サポートしてくださっている会社も同様に知る必要があります。

 

美容室は人ありきですが、それが弱点になる事もあります。

まずは計画を考える。

できる限りの多方面から考える。

人やお金の事はまだまだ先の事。

 

メリットもデメリットも考える必要はありますが、何が問題なのか?この先どんな問題が想定できるのか?過去どんな問題があったのか?

 

さてと。やりましょうか。

この記事を書いた人

下道 勝
下道 勝取締役会長兼務代表取締役
美容業界特化型保険代理店REPSS(レップ)株式会社の取締役会長と、美容師教育プランニング・美容室事業設計のアドバイザリー業務を運営するNAPIAS(ナピア)株式会社の代表取締役をしている、下道 勝(シタミチ マサル)が、日本全国の美容業経営者に向けた、情報ブログサイトを可能な限りの範囲で更新しているブログです。 日々営業活動をしている中で、美容業経営者の「なぜ」に対し、協会認定ファイナンシャルプランナーとしての情報が満載です。 これから美容業経営者を目指す方、現在美容業経営者の方に対し、情報を発信していきます。