失敗したからって@REPSS下道
過去1度だけ100キロウルトラマラソンをリタイヤした事があるんです。しかも30キロ手前というまだ30%も走っていないのに。その時は、はじめて100キロウルトラマラソンに出場した後輩と一緒に走っていました。道のりの中に長いトンネルがあり、そのトンネルは長く強い向かい風でした。
体全身で冷たい風を受けながら前に進んで行き私はトンネルを抜けてしばらくすると、背後にいた後輩の足音がしない事に気がつきました。振り返ってみると後輩ははるか後方に。しばらく立ち止まって待っていても動ける感じではなさそう。急いで後輩の元に駆け寄るとガタガタと震えが止まらない様子。
たぶんこの症状は低体温症。マラソンで起きる体の違和感は、この低体温症とハンガーノック。ハンガーノックとは低血糖症でいわゆるガス欠状態でエネルギーを補給してもすぐには回復が難しくリタイヤの原因にもなる症状。低体温症は本当に危険で、最悪は意識を無くしてしまうんです。震えが止まらない後輩を置いて行くわけにもいかないし、救護はいつ来るか分からない。
100キロマラソンには距離ごとにリミットタイムが設定されていて、一定の距離を制限時間内に通過しなければ失格になります。その事を分かっていてリミットに間に合わないと理解した上で歩く事にしました。つまりリタイヤです。100キロマラソンに誘ったのは私ですし私の判断で走るのを辞めました。100キロを走り切ってもらえるfinisherメダルをはじめてもらえない経験でした。
ふたり居ればすでにチーム
一緒に何かを行う、一緒に何かに取り組む、一緒に何かをやり遂げたいと考えた時に一度や二度は必ずといっていいほど困難に遭遇しますよね。自分ひとりならある程度潰しが効きますが、誰かと何かをするとなるとそうもいきませんよね。私以外の誰かがいる時点でチームです。自分ひとりなら、自分で考え行動し納得いくまでやり続けるのも性分でしょうし、途中で辞めるのも簡単ですね。しかし自分以外の誰かが居るなら望んだ速度は出づらいものです。
人間誰でも寂しがり屋ですよね。生まれた時には母親がいる。少なからず誰かに世話をしてもらって今があるはずです。自分ひとりでという事は実はほとんどないのではないでしょうか。
子供の頃は三輪車に乗り、補助輪付きの自転車に乗って練習して、補助輪を外して初めて乗る自転車はフラフラしていたでしょう。それでもどうでしょうか、その日の内に、それとも数日後には自転車に乗れていたのではないでしょうか。私の記憶にはもうないですが、一回も転ばないで補助輪なしの自転車に乗れたのでしょうか。きっと何度も転んで、ひざを擦りむいて血も出したでしょうね。その傷すら今じゃ分かりません。
何度転んで怪我をしても血を流しても骨折しても大した事ではなさそうですね。私も過去の事故で、左肩から腕が抜けてちょうど心臓のあたりに腕がぶら下がっていた経験がありますが、今では笑い話です。
私は厄介者
では仕事ではどうでしょうか。失敗を笑い話にできるどころか、失敗しないように準備ばかりに時間を費やしたり、理解納得するまで時間を費やしたりするケースが目に余る気がします。はじめて自転車に乗るときも、頭で理解するまで考えてから乗ったのでしょうか。たぶん乗って失敗して乗れる様になった人が多い気もしますが。
松下幸之助さんの言葉ですが「失敗したところで辞めるから失敗になる。成功するところまで続ければそれは成功になる」
私は失敗したらやり直せば良いくらい楽観的ですが、失敗を恐れてはいません。そりゃ失敗はカッコ悪いかもしれませんし、人によっては自分では感じていないプライドみたいなものが邪魔をして、いちいち深く考えてなかなか一歩が踏み出せない人もいるでしょう。
俗に言う、考えてから行動するタイプの人は、行動の初動が遅い傾向にあります。一方ですぐ行動に移すタイプの人もいますよね。行動力がある様に見えますが、時に炎上の中心になる事もある。私は明らかに後者。そしてひとりで考え勝手に行動に移す厄介者かもしれません。
上手くやりたい
失敗したからって何なのでしょう。
誰だってひとつやふたつあるでしょ。
もちろん誰かに迷惑を掛けるのは良くはありませんが、仕事も遊びも冒険の様なら面白い。
前例のない事に興味を持ったり、自分が知らない世界に興味を持ったり。いつも同じ道を走るのではなく、舗装された道を進むだけではなく、違う道にチャレンジするからこそ、そこには必ず失敗も隣り合わせなの。その道の先は行き止まりだったりしてね。
仮に前例がある事だったとしても自分自身がチャレンジしていない事なら立派なチャレンジだし、失敗した時の事を考える時間を長く持つよりも、上手く出来る様に考える時間を長く持つよりも、進みながら周りを見渡しながら考えながら進む方が面白そう。
失敗しなよなんて言わない。できれば失敗しない方が良いでしょう。だからと言って腰が引けてちゃダメ。失敗しない様に腰入れて踏ん張って進めば、多少怪我しても大丈夫。
来年にはまた新たな枠組みを構想中。
保険会社に聞いたら「前例がない」だって。
この記事を書いた人
- 美容業界特化型保険代理店REPSS(レップ)株式会社の取締役会長と、美容師教育プランニング・美容室事業設計のアドバイザリー業務を運営するNAPIAS(ナピア)株式会社の代表取締役をしている、下道 勝(シタミチ マサル)が、日本全国の美容業経営者に向けた、情報ブログサイトを可能な限りの範囲で更新しているブログです。 日々営業活動をしている中で、美容業経営者の「なぜ」に対し、協会認定ファイナンシャルプランナーとしての情報が満載です。 これから美容業経営者を目指す方、現在美容業経営者の方に対し、情報を発信していきます。
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