変えることで変わること@REPSS(レップ)吉里

日曜日は、二人の子供たちと出かけることが私の楽しみです。プールに行くこともよくあるのですが、できなかったことができていく様子を間近で見ることができることってこちらが元気をもらえますよね。

先日は長男のリクエストで東京駅に新幹線を見学に。息子の昆虫に関する知識に驚かされたことをご存知の方もいらっしゃると思いますが、彼は新幹線も詳しかったです(笑)

東京駅にはたくさんの新幹線(のぞみやこまち、はやぶさ、かがやき、運が良ければドクターイエロー)が往来しているのでおすすめです。しかも入場券(2時間)で実物を見ることができます。新幹線好きな息子は新幹線の名前だけでなくその型式まで知っていました。そして、なぜか娘も知っていました(笑)

ついでにいうと、新幹線だけでなく最近はサメとシャチにハマっているらしく、シャチの生態や食べる動物、サメの種類についてもいろいろ教えてくれました。本当にこどもの吸収力には感心させられます。

一通り解説してくれた最後には、
「シャチは鴨川シーワールドで見れるんだって。みんなで行きたいな。」とおねだりすることも忘れていませんでした。
我が子ながら、将来は安泰のような気がします。

美容室の教育について

話は変わって、コロナ禍でも変わらずたくさんの美容室経営者の方と打ち合わせをさせていただいていますが、その中でも多いテーマの一つが「教育」についてです。本当に多いですね。
この問題については、20代の美容室経営者たちも真剣に考えていました。

価格帯が高くなるにつれて、サロン独自の「教育」に力を入れているサロンが多いのではないでしょうか。
この教育が差別化や時短、付加価値などにつながっているように思います。

昭和世代の「教育」「練習」のイメージは、朝一の営業前か営業後から終電までのような長時間にわたる教育や練習を想像する人が多いかと思います。

技術の習得には、まずは数をこなす。練習あるのみ!
とてもよくわかります。
質の向上には練習や実践する「量」が必要ですよね。

私自身も、高校の部活動だけでなく社会人になってからも、「量」をこなすことで「質」につなげてきた経験があるので、数をこなすことの大切さを実感している一人です。

環境の変化

一昔前と今では美容業界をとりまく環境も大きく変わりました。社会保険完備のサロンが当たり前に、長時間残業を行うサロンの減少、美容師になりたい学生の減少、高い離職率、独立の増加などなど。

特に求人難と高い離職率は、美容室経営において避けて通れない問題です。求人媒体に載せれば採用できた、載せなくても採用できた時代から、お金をかけても採用が難しい時代に変化してきています。

このような状況を打破するべく美容室を運営する側も試行錯誤しているのが現状だと思います。近年では、労働環境の整備のほか、教育方法を見直している美容室が増えてきたと感じています。その例としては、これまで行ってきた教育を営業時間内で済ませること

営業時間中に練習するメリット

営業中に練習するメリットはたくさんあります。大きなメリットは下記の3つではないでしょうか。
・適度な緊張感
・練習の質の向上
・ワークライフバランス

1つ目の適度な緊張感は、スタッフさんはお客さまに見られながら練習するので、適度な緊張感の中で自然と背筋もスッと伸び、普段より集中して取り組む環境ができあがります。また、営業時間中に行うということはその時間には賃金が発生しています。運営側も時間や内容を無駄にすることはできません。双方にとって、教育を行う時間に対して適度な緊張感をもって取り組むことにつながります。

2つ目の練習の質の向上は、営業後の疲れた体で練習するのはとても効率が悪いです。根性は鍛えることはできるかもしれませんが。
営業後の疲れた状態では、30分でできることも60分かかってしまったり、理解力や考える力が低下しがちです。
ついつい練習することが目的になってしまい、ダラダラと遅くまで練習していたなんて経験をした美容師さんも多いのではないでしょうか。

3つ目は営業時間中に行うことで、アシスタント時代から営業後のプライベート時間も確保できるようになります。一昔前からでは本当に考えられませんが、このような体制を構築することが離職率の低下にも寄与しているようです。

それ以外にも、休養時間の確保ができることも大きいですね。精神的にも肉体的にも疲れを残さずに次の日を迎えることは、パフォーマンスを長く維持する上では大事なことですよね。

動画の活用も

近年、サロン教育に動画を活用している美容室が増えてきています。
tiktokしかりYoutubeなどの動画コンテンツの影響でスタッフさんの動画に対する抵抗感が低くなっていることも一因ですね。
加えて、コロナ禍でHair Camp などのオンラインサービスが急速に活用されたことも大きいです。

動画ですべての教育をまかなうことはできませんが、動画でできることは動画に移行し、リアルでしか学べない空気感や熱、受講者の癖の把握などをうまく融合させることが重要だと思います。

動画のメリット

①スタッフ主導で学べる
②営業時間中の教材として利用できる

①は、スタッフさんが聞きたい、見たい、確かめたいと思ったタイミングで視聴できることです。忙しいサロンさんほど営業時間中に聞けなかったり、営業後には忘れていたり、聞くときには先輩や上司がいなかったりなどの経験があるのではないでしょうか?

また、ママさん美容師さんは、子供が優先になり早上がりしていることがほとんどです。でも学びたいと感じている美容師さんも多く、なかなか学んだり練習する機会がないというのが現状です。そんなママさん美容師にとって、動画で学べる環境はとってもありがたい環境になっているようです。

②は、スタッフ数が少ない美容室やオーナーが稼ぎ頭の美容室では、なかなか営業時間中に直接教えることが難しい場合がありますよね。そんな時に、営業時間中の教材として動画を用意しておくと便利です。

離職率の低下に

勤務中に学べる環境、労働環境の改善、いつでも学べる環境の整備など時代の変化に合わせて、美容業界も変わりつつあります。

美容室の発展にはスタッフの採用と成長が欠かせないです。スタッフのプライベート時間も大事、限られた時間の中で効率よく教育することで、成長を促し離職率を減らす、会社にとっても個人にとってもよい取り組みになっていると思います。

美容室で使える助成金について

教育については、時間とお金がかかります。経営する側としては、少しでもお金の負担は抑えたいですよね。美容室の運営において、助成金を利用すると会社の負担を軽減することができます。

最後になりましたが、どんないい環境だったとしても、練習しなければ上手くならない。
プライベートな時間が大事な時期もあると思いますが、時には上手くなるために、お客さんの笑顔のため、自分のために何かを犠牲にする瞬間も必要と思います。

これからの美容師さんには、よくなった環境を存分に生かして楽しい美容師人生にしてほしいと思います

今日もお付き合いありがとうございました。

この記事を書いた人

吉里 公博
吉里 公博
REPSS株式会社に属し「美容業界に特化」して、経営・法律・税務・資金・制度を中心に、美容業界のライフプランナーとして全国の美容師さんと会い続けています。時には出店相談・お金の相談、時にはトラブル相談・離婚相談など、美容業界で起き得る事案や不安に対し、信頼できる人脈と多くの場数が経験値となり、お客様とのパートナーシップが生き甲斐です。
ブログでは、「見といてよかったわ~」「なるほどね」
と思ってもらえるようなお役立ち情報を発信して、皆様のサロン運営に役立てていただければいいなと思っています。