美容室の教育設計が未来を変える@REPSS下道
下道は51歳となりました。全く実感のない事実ですが、だから何って事もありません。今まで通りに動くし久しぶりにREPSS社に新人も入社したし、世間の51歳がどうであれ私は私でこの先も突き進みますので、どうぞ宜しくお願い致します。
代表取締役を譲って早3ヶ月が経過しましたが、まだ違和感しかありません。それもそのはずで、長い期間社長職をしていたのですから、コロッとなんて変われる訳がないのです。何事も慣れもあるし少しづつでしょうね。3月に1名、4月に1名と入社があるのですが、この2名がREPSS社を選んでくれたからには、会社としても覚悟があります。彼らの人生にREPSS社の社名が刻まれるのです。
美容室も営業会社も共通点があると思っていて、どんなに技術を磨いても売れっ子にはなりません。会社は原石を磨き上げる技術が必要で、設備投資で売上が上がるビジネスモデルでない限り、人材育成というテーマはどの業界にも当てはまる事でしょう。「ヒト・モノ・カネ・情報」の4大テーマから「ヒト・ヒト・ヒト・情報」に悩みの本質は「ヒト」に関わる事が全てと言っても過言ではないでしょう。
美容師スタイリストの退職と独立
先日横浜線沿いの某駅付近に保険の仕事で行ったので、近くにある昔からのお客様の美容室に顔を出してきたのですが、「お久しぶりで〜す!調子どうですか?」と声を掛けに行ったのですが、「したみっちゃん、ちょっと時間ある?」との返答。
20年くらい前だったか、当時は駅から離れた1店舗経営の美容室の頃に知り合い、駅付近に好条件の物件が出まして、坪数も拡張し、スタッフも求人を出せば応募がすぐ来た時代。移転拡張後、5年位経ってからか、2号店の出店も成功し今に至る美容室の社長さん。
やりたい事と現実の乖離
今回お伺いした美容室に限った事ではないと思うのです。店長や幹部クラスが、あるタイミングで退職の連鎖反応が起きる。育てては辞め、育てては独立するという、美容業界でよく聞く話なのかもしれません。
「どう思う?したみっちゃん。〇〇から話を聞いたんだけどさ、もう全然今の事しか考えてないし、考え方が本当に甘いんだよね」「辞めたいってのを止めるにも止まらないし、そんなんじゃ無理だよって言っても考え直す事もないし、リスクしかないって分かっててても、やりたいらしいんだよね」
私自身は最近こう思うのです。
独立したい、自分のお店をやってみたい、そう思う事は悪い事では全くないとは思います。しかし、独立するという事は「経営者になる」という事が抜けていると感じるのです。単にやってみたいと思う気持ちも分かるのですがね。
美容業界10年前から変わらない事
例えば10年前と今。技術も年々向上し、今では繊細な技術で言えば世界一と言っても過言ではない日本人美容師の技術。カラー剤も向上し、トリートメントも向上している。顧客管理の方法も変わったし、モデルハントも今ではデジタルが大活躍している。10年前の集客方法だって、当時はSNSも無かったし、今ほどデジタルを重要視していなかった時代。求人に限っては「出せば来る」時代から、「出しても来ない」し、来たと思っても「すぐ辞める」程、最も変化している事が求人と言ってもいいかもしれない。
その様な時代背景を振り返りながら10年前の美容室社長との相談を思い出すと、「店長が独立するんだよ」という話は今も昔も変わっていない。
職人としての美容師さんだからこそ、独立願望が強い世界観と言うことは頷けるが、10年前と5年前と、昨今の独立では、私個人的な感覚では「質」が違う気がするのです。Google検索ですらなくSNS検索に価値が移行したとしても、情報収集は10年前に比べれば比較にならない程の情報をスマホひとつで集められる。
結果的には、どれだけの有力情報をデジタルで探し当てようが、美容業界に限った事ではないが、情報だけで成功するほど簡単な理屈ではないと思うのです。
美容業界は育つと辞めるという経営者の悩み
手塩に育てたスタッフがある頃に突然の様に、「独立したいです」の話が舞い込んでくる。ここ最近では、「独立したい」よりも多く聞くのが「フリーランスになりたい」「業務委託サロンに行って入客したい」の声の方が多いのかもしれません。この対策として正社員又は業務委託者として籍を残しつつ、社内独立の支援策を打ち出す美容室も増えました。
今では「中間層がいない」美容室がものすごく増えた気がします。中間層とは、おおよそ25歳〜30歳くらいのスタイリストさん。新卒から育ててスタイリストになった頃に、条件面という歩合率や、自由という言葉に誘われて転職してしまう。その方向性が将来の道を狭めてしまう可能性が高い事も知らずに。寂しい話ですが。
多くの美容室社長から似た様な相談を数多く受ける事で、私に何ができるかを考えたのです。もちろんカットの技術もありませんし、薬剤知識もカラー理論もパーマ理論も毛髪化学も分かりません。しかし出来そうな事があります。それは事業設計です。
美容室社長が先手必勝で事業設計を作り上げ、全スタッフの前で宣言してみてはどうでしょうか?私は元プランナーです。そもそも事業設計やライフプランニングが本業ですから、それを美容室版に作り替える事はそれほど難しい事ではありませんし「将来が不安」と考えるスタッフには効果は大きいと思います。そして独立を考えるスタッフに対しても可視化する事で、リスクのある行動を控える効果も考えられます。今の「若い子」は皆優秀なのです。我々のアナログ世代とは異なっていて、スマホでさまざまな情報を収集できるのですから、我々より優秀だと思うのです。
人材育成は教育設計
私は最近この事ばかり考えています。美容室の教育設計。教育の設計が美容業界の革新を起こす気がします。実際に今数社の美容室さんで教育の見直しを行っていて、その実践が4月から始まります。
「BTP美容版」
Basic Training Program(ベーシックトレーニングプログラム)の頭文字を引用していて、これは私が育ったソニーの教育も同様の「BTP」という新人教育があります。それを美容室版に作り替えたのが「BTP美容版」です。
何も説明する前から結論から書くと「疑われる」かもしれませんが、実際に教育設計を行ってみて分かる事は「6ヶ月デビュー」が現実という事です。それをこの4月から複数の美容室で実践します。実践してみて、多くのエラーやバグがでるでしょう。むしろそれを知りたいのです。
6ヶ月デビューが現実なら、美容室にどれほどの経済効果を生み出せるでしょうか?
6ヶ月デビューが現実なら、美容師さんがどれほど活躍できる場が増えるでしょうか?
6ヶ月デビューが現実なら、美容室の事業展開はどう変わるでしょうか?
6ヶ月デビューの質はどうなのか?
6ヶ月デビューの意味や目的は何なのか?
6か月デビューが実現できるのならチャレンジする価値はあるのか?
今現在リスクについては収集中でして、数多くの想定リスクを集約してリスト化しようと思います。経済効果などのメリットがあれば、リスクも当然ある一定数はあるはずです。しかし前もって考えられる事は準備しておけば、回避できる事も増えるはずです。
まずは実践して効果リスク検証します。
大きく普及する前に興味がある方はお問合せください。
この記事を書いた人
- 美容業界特化型保険代理店REPSS(レップ)株式会社の取締役会長と、美容師教育プランニング・美容室事業設計のアドバイザリー業務を運営するNAPIAS(ナピア)株式会社の代表取締役をしている、下道 勝(シタミチ マサル)が、日本全国の美容業経営者に向けた、情報ブログサイトを可能な限りの範囲で更新しているブログです。 日々営業活動をしている中で、美容業経営者の「なぜ」に対し、協会認定ファイナンシャルプランナーとしての情報が満載です。 これから美容業経営者を目指す方、現在美容業経営者の方に対し、情報を発信していきます。
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