美容室の朝練・夜練@REPSS田口
こんにちは。REPSSの田口です。
前回に続き美容室の教育に関するブログです。
弊社の教育設計の仕組みを紹介していきます。
美容師と言ったら開店前や、営業後に練習している光景ですが、当たり前になりすぎていませんか?私自身も美容師時代に朝練、夜練はやってきましたし、特に疑問に思うこともありませんでした。
なぜ給料の出ない時間に練習をしないといけないのでしょうか?自分のプライベートの時間を削って。これって他の業界とは違うということに気づいていない美容師さんが多いです。世の中にはブラック企業と呼ばれる会社もありますが、業界全体がブラックのままではいけません。美容師を目指す人の数が減ってしまうのはよくないですよね。
自分のために、プライベートの時間を削って練習するのは当たり前なのでしょうか?全く気にしませんという人もいれば、そこまでして美容師をやりたい訳じゃない子もいます。
新人の練習は、先輩のためになっていませんか?残業代問題もありますし、今後美容業界が考えなければいけないテーマだと思います。
期間を時間に
「平均でデビューするまでに何年かかりますか?」
「何時間くらい練習したらデビューできそうですか?」
これについて、弊社の教育設計の考え方を書きます。
平均2年でデビューできるサロンを想定します。
1週間7日間のうち今のアシスタントの子達は、週に何日、何時間くらいの練習をしてますか?
集中して練習出来ている時間が平均2時間くらいだとして、週3日やっていたとしたら週の練習時間は6時間となります。
俺たちの時代はもっとやっていた。という先輩方はいったん待ってください。知っていますw あくまでも現代の平均という想定です。
1年間は52週なので、1週6時間の練習を52週ですね。6×52=312時間の練習をしていることがわかります。
想定の2年デビューの店だとしたら、624時間くらい練習時間をもてたら、大体デビューできていると計算上はわかります。
BTP教育設計(Basic Training Program)
BTPという教育設計に当てはめて考えてみます。
BTPとは週3日、営業時間の8時間を全て練習に使います。1週間の練習時間は8×3=24時間ですね。
デビューできるまでの練習時間は624時間なので、624÷24=26週
26週ということは6ヶ月と2週くらいです。わずか半年ちょっとのBTPで同じ練習時間の枠は確保できるということが計算上はわかります。
2年かかっていたものがわずか半年ちょっと。圧倒的速さで教育が終わります。
注意して欲しいのは、目的は早期デビューではありません。
重要なのは速度ではなく、新人の時間を無駄にしない。ということ。
入ったばかりの新人がフロアに立っていてもやれることなんて限られていますよね。いてもいなくてもそこまでサロンワークに影響はありません。技術も接客もよくわからない状態のまま、毎日を過ごさせるより、集中して教育してしていこう。という目的です。
イメージは美容学校の延長版です。それも実践的な。
給料をもらいながらの教育です。朝、夜の眠い体や疲れた状態ではない、仕事として集中した状態で教育を受けてもらいます。
必ず週3日をBTPにあてなくてもよく、週2日で組んだり、午前中だけBTPにしたり、繁忙期は避けるなど、サロンの状況よって設計の仕方は様々です。オリジナルの教育設計を組んでいきます。
わずか半年で完璧なスタイリストが育つわけがありません。先輩たちと同じになれるわけはありません。
あくまでもベーシック、基礎の教育です。応用の教育はその後に組み込んでいきます。
エラーを見つけ出す
こんなにも優しい教育があって良いのでしょうか。本当に上手くいくのでしょうか?疑問ですよね?
既に、技術の習得は圧倒的に早くなる。という結果は出ています。
しかしいい結果もあれば、BTPを始めるといろいろなエラーも出てきます。
弊害として先輩をあっという間に追い越します。先輩との摩擦や、入客経験が少なすぎた。など
エラーが出るということは、改善すれば良くなるということです。今までの教育体制では出てこなかったエラーを可能な限り見つけて、アップデートを繰り返しているとサロンの教育の質が圧倒的に良くなります。
そういった教育設計の作り込みはとても大変に感じるかもしれませんが、サロンの教育が昔のまま、ずっとアップデートされていないとしたら問題だとは思いませんか?
それでも、今まで通りでいい。そこまで困っていないから、無理して変える必要はないんじゃない?いう人が多いのも事実です。それも一つの判断です。
少しでも現状を変えたい、ご興味をお持ちの方はお気軽にお問い合わせください。
この記事を書いた人
- (タグチ キョウヘイ)元美容師。
美容室の経営に関わる仕事がしたいと思い、REPSS株式会社に入社しました。
最近は美容師新人教育の見直しについてのご相談を受けることが増えています。
その他、美容室に関わる保険、独立開業、採用、教育、税務、労務など、美容業界で働く皆様にとって、お役に立つような情報、気付きを発信していきます。
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