10月から変わること@REPSS田口

こんにちは。REPSSの田口です。

物価高のニュースがずっと流れてきますがこれは永遠に続くのでしょうか。モノの値段が高くなることにもなんだか麻痺してきたような。個人としては気にもならないように仕事を頑張ろうと思えますが、事業の経費の側面から捉えると世の中の値上げは深刻ですよね。モノの値段もそうですが人件費についても同様です。最近真面目な記事ばかり続きますがお付き合いください。

 

最低賃金について

経営者にとって重要な人件費ですが、毎年10月には最低賃金が変わります。今年は全国平均で50円アップしています。社会保険労務士さんがいれば間違いは起きないと思いますが、気付かぬうちにアシスタントさんのお給料が最低賃金を割ってしまっているとならないように注意が必要です。もし違反してしまうと過去に遡って不足した差額分を支払うことになります(最長2年間)。違反したまま改善しないなどの悪質な場合には罰金も課せられます。

少し前まで月のお給料が一桁万円のサロンもあったのに、羨ましい時代になりました。ただ、従業員のお給料が上がっていくことは本来喜ばしいことなのですが、売上が伸びていないままだと当たり前ですが経営が苦しくなりますよね。2024年の美容室の倒産件数は過去最高になる見込みです。倒産件数は2019年の166件が過去最高でしたが、2024年8月の時点で139件となっており、200件に到達する可能性があるとのこと。

 

経営セーフティについて

ご存知の経営者の方も多いと思います。1年以上事業を継続している事業主が加入できるこの制度。美容業だと資本金5000万以下、従業員100人以下であれば加入できます。これも2024年10月からルールが変わりました。

毎月5000円〜20万円の間で掛け金を決めて、払った掛け金は全額損金。増額、減額も自由。1年間最大で240万円の損金を作ることが出来ます。最大800万円まで損金を作ることができて、いざという時には借入も可能(金利は高いですが)。利用している経営者さんも多いと思いますが、2024年10月以降に解約するとその後2年間は損金に出来ないことになりました。解約のタイミングをより慎重に選ばないといけません。

いろいろと制度が変わる世の中ですがその都度柔軟に対応しながら、値上げ、集客、リピート率、給与、採用、教育、定着、キャリアプラン、今まで以上に事業の設計が求められます。

この記事を書いた人

田口 恭平
田口 恭平
(タグチ キョウヘイ)元美容師。
美容室の経営に関わる仕事がしたいと思い、REPSS株式会社に入社しました。
最近は美容師新人教育の見直しについてのご相談を受けることが増えています。
その他、美容室に関わる保険、独立開業、採用、教育、税務、労務など、美容業界で働く皆様にとって、お役に立つような情報、気付きを発信していきます。