カリキュラムのアップデート@REPSS田口

こんにちは。REPSSの田口です。

先日カフェでの打ち合わせ中、隣のテーブルに6人の男女。何やら真剣に話し合っている雰囲気。髪型やファッション的にどうやら美容師さんっぽい雰囲気。

聞き耳をたてていなくても自然と話の内容が入ってきてしまいまして、やはり皆さん美容師さんのよう。

どうやら新人の教育カリキュラムについての話し合いをしているようでした。営業時間中の練習を取り入れて、最初の3ヶ月や半年で技術を教え込もう。出来ないところ、不安も生まれるかもしれないけれど、フォローする前提で組んでいこう。新人には前もってその方針を伝えていこう。といった内容。そのまま打ち合わせに混ざりたいところでしたが、さすがに怪しすぎるので自重しました。

美容業界での新人教育の見直し、その需要が高まっていることを外でも感じました。今後、営業中の教育がスタンダードになっていくことを願いながら私も活動していきます。

カリキュラムのアップデート

立て続けに教育設計の仕組みについてブログに書いておりますが、今回はカリキュラムのアップデートする際のコツです。注意して欲しいポイントというのがあります。

サロン毎に半年〜1年などで組んだカリキュラムができたと仮定します。カリキュラムの運用をスタートしたら途中でのアップデートを加えないということです。最後まで組んだカリキュラム通りに進めます。コロナなど体調不良でスケジュールがずれてしまうのは致し方ないですが、基本的に一度組んだカリキュラムはそのまま運用していくことを全サロン様にお勧めしています。そしてカリキュラム終了時にようやく次年度のためのアップデートを加えます。

カリキュラムの精度を毎年高めていくためにたくさんのエラーをあぶり出す必要があります。途中で修正を加えてしまうとどこが悪かったのか見えにくくなってしまうためそうしています。

一つずつの技術の項目ごとに、どれくらいの時間を教えたら出来るようになるのかを真剣に割り出して作り上げたカリキュラムだと思います。たまたま器用な子が揃ったのか、教える時間を充分に取ったからなのか、教える人がうまかったのか、現場との連動が上手くいったのか、なぜ上手くいったのか?どこが原因で上手くいかなかったのか?それを検証したいのです。

状況を見て早く終わらせたり、延長したりしてしまっては、教育設計の再現性が出て来るまでに時間がかかります。今年の成果だけでなく次年度以降の教育をアップデートし続けていくため、精度を高めていくためには少しの我慢も必要なんです。

発生したエラーをとことん見つけて、毎年アップデートをしていきましょう。

教える側のアップデートも

エラーをあぶり出していくと、教える側の問題点が出てくることが多いです。やり方や教え方がスタイリストによって違う。教わった方法が現場では通用しない。チェックに受かったタイムではなく実際にはもっと速さを求められる、などが多いでしょうか。

スタイリストからすると容易に想像できそうですが、教えられていないことを求めても新人が出来る訳ないですよね。新人からすると驚いてしまいますよね。そういう風に教えられていないのですから出来なくて当たり前です。

本来は毎年起きていた問題のはずです。教育設計に取り掛かったことで、今まで見ないようにしていた問題が表面化してきます。改めて振り返ると、教える側がしっかりと教えられていなかったと気づくはずです。

チェックに受からないのも、そもそも教えられた通りにやっていても受からない状況だったのかもしれませんよね。

理想は、どんな子が来ても、誰が教えても、途中で脱落させることなくデビューできる教育設計です。

理想かもしれませんが、それを目指す意味は大いにあると思っています。

この記事を書いた人

田口 恭平
田口 恭平
(タグチ キョウヘイ)元美容師。
美容室の経営に関わる仕事がしたいと思い、REPSS株式会社に入社しました。
最近は美容師新人教育の見直しについてのご相談を受けることが増えています。
その他、美容室に関わる保険、独立開業、採用、教育、税務、労務など、美容業界で働く皆様にとって、お役に立つような情報、気付きを発信していきます。