公庫のコロナ融資の実状と融資一本化のメリット・デメリット@レップ千葉

美容業界での融資は申込みまで済んでいる方と、すでに融資実行されている方と、ある意味一段落でしょうか。レップ社でも融資を申込みました。

 

4月9日から約50日間の営業停止状態を経て、久しぶりに6月1日から営業再開するのですが、この50日間の今期のハンデは測りきれないだろうな。

 

したみっちゃんとこは平気なんでしょ?みたいな、それは「皮肉か」と言いたくなる事もありましたが、この数カ月間で「平気な社長」は、本当に平気かもしれませんが、やせ我慢社長も多くいた気がします。

 

今回の千葉ブログは融資というより、現状について。

 

融資の一本化

日本政策金融金庫でのコロナ融資を受けた経営者の方も多くいると思うのですが、少し情報としては遅いかも知れませんが、新たな情報が入ったので共有しておこうかと思います。

 

元々の公庫借入と今回のコロナ融資を一本化する話が融資面接(面接ではなくコロナ融資の場合は電話対応)の際、アドバイスというか提案があるようです。

 

一本化するかしないかはもちろん選択ができますが、安易な選択をしてしまうと、後々あれ?と思ってしまうことが起こってしまうかも知れません。考え方によってはメリットにもデメリットにもなるので、そこについて少し書いておこうと思います。

 

単純に考えればメリットなのか

単純に考えれば、以前からの借入が今回のコロナ融資と一本化出来るというのはメリットに感じる経営者も多いのではないでしょうか。金利が3年間実質無利子になりますからね。

 

実際に今回の融資がないと経営が厳しい、という場合は大きなメリットになりそうです。

 

合算して返済期間も延びますし、実質3年間の無利子も活用できるので、据置期間を3年に設定したとするなら返済という部分での負担がなくなるのでかなり助かりますよね。据置を長く設定することによって返済開始後の月額が増加してしまいますが、この状況を乗り切るという考えの元では、大きな問題では無いようにも感じます。

 

とりあえず借りとこうかな?の方はデメリットも

今回、そこまで厳しくはないけど、とりあえず心配だから手元に現金を用意するために借入をされた方、これからされる方。その場合は注意という程ではないですが、少し考えて選択した方が良いかと思います。

 

例えば、以前の返済が残っていて、あと数年で完済する借入があるとします。

 

今回のコロナ融資を受けるが、そこまで経営的には厳しくなく、安心材料として借りておいて、使わなければそのまま返すか借換えしてしまうか。そんな経営者の方も少なくないはず。

 

その状態で安易な一本化をしてしまうと、以前の借入を返済できなくなってしまいますし、場合によっては据置後の返済額が大きな負担になってくるケースもあります。もっとも悲しいケースは、よくよく計算してみたら、今回のコロナ融資の特別金利があるにも関わらず、金利合計が増えてしまう事も考えられますよね。

 

だったら借入しなければ良かった、という事も無いとは言い切れないですよね。

 

早急に融資の実行が必要ではなく、ある程度の余力がある中で、とりあえずというのも語弊がありますが、緊急性が低いのであれば、一本化するか分けておくのか、検討の余地があるかと思います。

 

公庫さんは対応に追われているようです

融資申込をしているが、まだ返答が無いという話も入ってきていますが、公庫さんはかなり対応に追われているようで、融資実行や面接(電話面接)までの時間がかなりかかっているようです。

 

大きな金額が動く話なので、流れ作業にできないのもありますし、緊急事態前後で確実に忙しくなった業種ですからね、新規開業の融資も時間がかなりかかる様子です。

 

その中で今回の融資一本化の提案は、作業的にもしかしたら簡略化できたり、流れをスムーズにする効果もあるのかも知れません。実際に経営難に陥っている企業に、少しでも早く融資を実行する為の処置だと思うので、公庫側としてはその裏で少しでも金利を貰えるように等、少しでもメリットをというような考えはないでしょうね。

 

公庫側からすると借りる側の緊急性や状態を考慮している話ではありますが、借りる側の状態によっては、多少のデメリットが発生するかも知れません。決して借りないほうがいいと言うことではないですが、緊急性が低い状態であれば、借りる条件は精査する必要がありそうです。

この記事を書いた人

千葉 実
千葉 実
美容師・美容ディーラーの経歴を経て、REPSS株式会社という美容業界に特化した保険/求人会社の執行役員として所属しております。
美容室の開業、経営のお手伝いをしています。普段は基本、お客様やディーラーの方からご紹介頂く「紹介営業」で活動していますが、より多くの独立開業やサロン経営に携わる事ができればと思い、独立開業セミナー等開催しております。